こんにちは!Mikaです。
前回の記事ではElevenLabsで声をクローンして収益化する方法をご紹介しましたが、実はElevenLabsの活用方法はそれだけではありません。
海外では既に非常に人気で、AI音声分野でTOP1の地位を確立しているElevenLabsですが(国内ではまだそこまで火爆していませんが)、多くのクリエイターがYouTubeやTikTokなどのプラットフォームで、AI動画の配音やAIナレーションとして活用し、収益化を実現しています。
しかし、そこで非常に多くの人が困惑しているのが商業版権使用に関する疑問です。「無料版でも商用利用できるの?」「どこまでが許可されているの?」といった質問が絶えません。
実は国内では、この点について詳細な解説がほとんどないため、今日は徹底的に解読していきたいと思います。
結論を一言でまとめると:無料版では商用利用不可、有料版なら商用利用可能です。
詳しい内容は以下をご覧ください。
目次
- ElevenLabs商用利用の基本ルール
- 無料版と有料版の商用利用比較
- 商用利用時の重要な注意点
- 海外ユーザーの実際の商用利用事例とコミュニティの声
- よくある質問と回答
- 商用利用を始める前のチェックリスト
- 商用利用のベストプラクティス
- トラブル回避のための注意点
- まとめ:ElevenLabs商用利用で成功するために
ElevenLabs商用利用の基本ルール
まず最初に、ElevenLabsの商用利用に関する基本的なルールを整理しましょう。
ElevenLabs公式ヘルプによると:

無料版は商用利用不可
重要なポイント:無料版では一切の商用利用ができません。
The free plan does not include a commercial license and can therefore not be used for any commercial endeavors.
(日本語訳:無料プランには商用ライセンスが含まれていないため、商用目的での利用はできません。)
つまり、無料版で生成した音声を使って:
- YouTube動画で収益化
- 商品の宣伝動画作成
- 企業のナレーション制作
- 有料サービスでの利用
これらは全て規約違反になってしまいます。
有料版なら商用ライセンス付き
一方、有料プラン(Starter、Creator、Pro、Scale)では:
The paid plans all include a commercial license.
(日本語訳:有料プランにはすべて商用ライセンスが含まれています。)
有料プランなら商用ライセンスが含まれているので、生成した音声を商用目的で自由に使えます。
無料版と有料版の商用利用比較
項目 | 無料版 | 有料版 |
---|---|---|
商用利用 | ❌ 不可 | ✅ 可能 |
著作権表示 | 必須 | 不要 |
収益化 | ❌ 禁止 | ✅ 可能 |
企業利用 | ❌ 不可 | ✅ 可能 |
再配布 | ❌ 制限あり | ✅ 可能 |
無料版での非商用利用時の注意点
無料版でも非商用目的なら利用できますが、その場合は著作権表示が必要です:
we ask that the Content Generated using our Services by users subscribed to free plans and by non-signed-up users be attributed to ElevenLabs when published outside of our platform by including “elevenlabs.io” or “11.ai” in the title.
(日本語訳:無料プランのユーザーや未登録ユーザーが当社のサービスで生成したコンテンツを当社のプラットフォーム外で公開する場合は、タイトルに「elevenlabs.io」または「11.ai」を含めてElevenLabsに帰属表示することをお願いします。)
具体的には、動画のタイトルや説明欄に「elevenlabs.io」または「11.ai」の表記が必要になります。
商用利用時の重要な注意点
有料版でも、商用利用する際にはいくつかの重要な注意点があります。
1. 知的財産権の確保が必要
公式規約では以下のように明記されています:
Provided you have the necessary intellectual property rights in the Content you Generate with our Services
(日本語訳:当社のサービスで生成するコンテンツについて、必要な知的財産権を有していることが条件です。)
つまり、使用する音声や台本について適切な権利を持っている必要があります。
具体例:
- 他人の声をクローンして商用利用 → ❌ 権利侵害の可能性
- 自分の声をクローンして商用利用 → ✅ 問題なし
- 著作権のある台本を無断使用 → ❌ 著作権侵害
2. 法律とサービス規約の遵守
the content doesn’t break any laws or our Terms of Service
(日本語訳:コンテンツが法律や当社の利用規約に違反しないことが条件です。)
商用利用であっても、以下は禁止されています:
- 詐欺や違法行為への利用
- 他人のなりすまし
- 差別的・攻撃的なコンテンツ
- 成人向けコンテンツ(一部制限あり)
3. 契約期間中のみ商用利用可能
重要なポイントとして:
everything generated during your paid subscription is yours to use commercially forever, whereas anything created before or after the subscription period will never be usable commercially
(日本語訳:有料契約期間中に生成したすべてのコンテンツは永続的に商用利用可能ですが、契約期間前や期間後に作成したものは商用利用できません。)
有料契約中に生成したコンテンツは永続的に商用利用可能ですが、契約前や契約終了後に生成したものは商用利用できません。
海外ユーザーの実際の商用利用事例とコミュニティの声
Reddit r/ElevenLabsコミュニティやTwitterでは、実際の商用利用について活発な議論が行われています。

Twitterコミュニティでの議論
海外のAIクリエイターコミュニティでは、ElevenLabsの商用利用について以下のような議論が交わされています:

価格比較の観点から:
- Ask Perplexityユーザーによると、ElevenLabsは月額$4.17(年間契約)からスタートし、他のAI音声サービスと比較して競争力のある価格設定
- 100Kクレジットと商用利用権が含まれるStarterプランが人気
実際の利用者の声:
- Leonie Engelさん(検証済みアカウント):「$5/月からの有料契約で商用ライセンスを取得でき、Voice Libraryの音声をYouTube動画などで利用可能」
- The Mad Zombieさん:「ElevenLabsの無料版でも、適切な帰属表示をすればAI voicesとして利用可能」
Sound Effectsツールについて:
- Debrieftユーザーの報告では、Sound Effects機能は無料版でもElevenLabsへの帰属表示付きで利用可能
- 有料版なら帰属表示なしで商用利用できる
成功事例1:YouTubeチャンネル運営
あるユーザーは、有料プランでElevenLabsを使ってYouTubeチャンネルを運営し、月収$500を達成したと報告しています。
使用方法:
- 教育系コンテンツのナレーション
- 複数言語での動画制作
- 一貫した声質でブランディング
成功事例2:企業向けサービス
別のユーザーは、企業向けの音声コンテンツ制作サービスを開始:
サービス内容:
- 企業研修動画のナレーション
- 製品紹介動画の音声制作
- 多言語対応のカスタマーサポート音声
よくある質問と回答
Q: 無料版で作った音声を、後から有料版にアップグレードしたら商用利用できる?
A: いいえ、できません。無料版で生成した音声は、後から有料版にしても商用利用不可のままです。
Q: 一度有料版を解約したら、その期間中に作った音声も使えなくなる?
A: いいえ、有料契約中に生成した音声は解約後も永続的に商用利用可能です。
Q: Sound Effectsツールも商用利用の制限はある?
A: はい、音声合成と同様の制限があります。無料版では帰属表示(ElevenLabsクレジット)が必要で、有料版なら帰属表示なしで商用利用可能です。
Q: 年間契約と月間契約で商用利用の権利に違いはある?
A: いいえ、商用利用の権利に違いはありません。ただし年間契約の方が月額料金が安くなります(例:Starterプランで$5/月→$4.17/月)。
Q: Voice Libraryの音声をYouTube動画で使っても大丈夫?
A: 有料プランであれば問題ありません。多くの海外YouTubeクリエイターが実際に活用しています。
商用利用を始める前のチェックリスト
商用利用を始める前に、以下の点を必ず確認しましょう:
✅ 契約面のチェック
- 有料プラン(Starter以上)に加入済み
- 利用規約を最新版で確認済み
- 必要な知的財産権を保有している
✅ 技術面のチェック
- 音声品質が商用レベルに達している
- バックアップ体制が整っている
- 必要な音声データを契約期間中に生成済み
✅ 法的チェック
- 使用する台本の著作権をクリア
- 声のクローン元から許可を取得
- 現地の法律に適合している
商用利用のベストプラクティス
実際に商用利用で成功するためのコツをご紹介します。
1. 適切なプラン選択
Starterプラン($5/月)
- 小規模な個人事業
- 月30,000文字まで
- 基本的な商用利用に最適
Creatorプラン($22/月)
- 本格的なコンテンツ制作
- 月100,000文字まで
- Voice Cloning機能付き
Proプラン($99/月)
- 企業での本格利用
- 月500,000文字まで
- 高度な機能すべて利用可能
2. 音声品質の向上
商用利用では音声品質が重要です:
- 録音環境の整備:ノイズのない環境で録音
- 適切な音量:一定の音量レベルを維持
- 感情表現:用途に応じた適切な感情設定
3. 効率的な運用方法
- テンプレート化:よく使う設定をテンプレート化
- バッチ処理:まとめて音声生成して効率化
- 品質チェック:必ず人間の耳で最終確認
トラブル回避のための注意点
著作権侵害を避ける方法
1. 台本の権利確認
- 自作の台本を使用
- パブリックドメインの文章を活用
- 適切にライセンスされた文章を使用
2. 声の権利確認
- 自分の声のクローンのみ使用
- 他人の声を使う場合は書面での許可取得
- 有名人の声の模倣は避ける
規約違反を避ける方法
- 定期的な規約確認(四半期に一度)
- 疑問がある場合は事前にサポートに問い合わせ
- 他のユーザーの成功事例を参考にする
まとめ:ElevenLabs商用利用で成功するために
ElevenLabsの商用利用について重要なポイントをまとめると:
✅ 覚えておくべきポイント
- 無料版では一切の商用利用不可
- 有料版なら商用ライセンス付き
- 契約期間中に生成したものは永続利用可能
- 知的財産権の確保が必須
- 法律と規約の遵守が前提
ElevenLabsで収益を上げるには、最初にしっかりとルールを理解したことが成功の鍵でした。
特に重要なのは、「有料プランに入ってから商用利用を始める」ということ。無料版で試行錯誤するのは良いですが、商用利用を考えているなら早めに有料プランに移行することをおすすめします。
次のステップ:
- まずはElevenLabs公式サイトで最新の料金プランを確認
- 商用利用の具体的な計画を立てる
- 小さく始めて徐々に規模を拡大
ElevenLabsの商用利用は正しく理解すれば、とても強力なビジネスツールになります。ぜひこの記事を参考に、安全で効果的な商用利用を始めてみてくださいね!
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